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ラジオ番組「Glow生きることが光になる」5月第4週「続・滋賀ならではの‘美’ってなんですか?アートの視点から考える」伊熊泰子さん 後編

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今週も、新潮社『芸術新潮』編集者の伊熊泰子さんをゲストにお迎えしました。先週に引き続き、滋賀県固有の文化、美の力、そしてアール・ブリュットについて語っていただきます。


 伊熊泰子さん

伊熊さんがアール・ブリュットを知ったのは、大学生の頃だそうです(その時はアウトサイダーアートとして)。芸術新潮でもアール・ブリュットを20年前くらいに特集していて、定義をしなければならなかったが、日本のアール・ブリュットはまだまだ配慮をしなければならないことが多くフランスのものが中心だったそうです。現在でもアール・ブリュットを9割方の人は知らないのではないかと言います。福祉の人の専門用語的に流通しているが、美術好きな人でも知らない人がまだまだ多いと見ているそうです。

好きな作者には、ヘンリー・ダーガーとの答えが真っ先に上がりました。また「芸術新潮5月号」に掲載されている徳川家光が描いた「うさぎ」を挙げ、家光も専門の美術教育は受けてないし、完全にアール・ブリュットで、こういう作品をみると心をわしづかみにされるとのことです。自意識を捨てないと絵は描けないけど、アール・ブリュットの作者はそのハードルを一気になくして描くことができる特権階級と思うとのこと。


心を奪われたという徳川家光の水墨画のページを見せる伊熊さん

滋賀のアール・ブリュットについて、「滋賀のアール・ブリュットの基礎をつくった糸賀一雄氏の「この子らを世の光に」という言葉。障害のある彼らこそが、私たちの光になるという言葉を発見したのは素晴らしい。デュビュッフェもかわいそうな人たちではなく、美術の光になり得るとしてアール・ブリュットを作ったと思う」という理解はとても参考になります。

最後に(仮称)新生美術館について、理想の美術館ということや滋賀の美術に期待することとしてお聞きしました。
これから作るなら、従来の美術館では意味がないと言います。今回の新生美術館は三本柱。これらは今までも紹介してきたのだから堂々と紹介していったら良いが、加えて人々の暮らしや工芸、農業の発信基地にもなっていったら良いのではないかと思うとのこと。明治の近代化で「アート」という言葉が生まれたが、工芸と美術の境目がそもそもなかったのが日本。新しい西洋の概念が入ってきたから分けてきたが、今からまた改めて境なく繋げることはDNA的にできないことではないのではないかと締めくくられました。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は、滋賀県立膳所高等学校からの現地リポートです。アール・ブリュットを美術の授業に取り入れている様子をお伝えします。6月3日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。


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