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ラジオ番組「Glow生きることが光になる」12月第1週「表現と居場所の関係 生きづらさを現す別の仕方」ゲスト上岡陽江さん、坂上香さん後編

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先週に引き続き、ダルク女性ハウス施設長の上岡陽江さんと映画監督の坂上香さんのお二人のお話しです。先週はダルク女性ハウスの活動や坂上さんとの出会いについてお話しいただきましたが、今週は坂上さんとともに取り組んでいる、表現ワークショップについて、お話しを伺いました。(今週も、アサダさんによる音楽ワークショップが行われた、東京の会場からのお届けです)



 上岡陽江さん(左)



 当日のワークショップの様子

表現のワークショッププログラムは坂上さんが以前からやっていらっしゃったことでした。それは薬物依存の親をもつ子どもや、DV家庭で育った子どもたちを対象にした表現プロジェクト「メディア4Youth」(メディア・フォー・ユース)。このことは、インディペンデントで映画を撮っていた坂上さんが、作り手だけの目線ではしっくり来ないということを感じ、当事者が自分たちで自分たちの手で表現をしていくことでもっとストレートに伝わるのではないかと考えたことに立脚しています。2003年頃からこの構想を元に、刑務所に行ったり、少年院に行ったりして打診したが、ことごとく断られ、2007年にようやく上岡さんに受け止めてもらったということだそうです。
ご自宅で始めたこのプロジェクトも、今では大学のソーシャルメディアセンターで行っているそうで、学生も関わることができる開かれた表現の場を作っていかれました。このプロジェクトには、今回のアサダさんの様に、フリーのアーティストやダンサー等が講師として招かれています。
メンバーは身体的な暴力だけでなく情報も遮断されるという暴力も受けているので、社会のことを知らないことも多いと上岡さんはおっしゃいます。そのような中、安全な場所を用意し、ここにいていいんだという感覚をこのワークショップで得ていかれるそうです。また、今目の前の暴力から逃げることで精いっぱいで、その後社会に出るということがどういうことか、学ぶことが何につながるのかをイメージできない状況にある方たちに、そういうことをイメージすることにつながる場は、心して作っていかないとならないとおっしゃいます。リスペクトされることがあると、こういう場がある人がいるということで外へ出ていく気持ちになる。

「表現」なら何でも良いと大雑把にすればよいということではなく、デリケートな出会いを演出しているそうで、表現を介してみんなで学び合っているということです。
美術家が講師だった時のことを一例にお話しくださり、奇妙なもの(作品)よくわからないものに出会ったときに、「そのままでいればいいんだ」という感覚を得ていく様子があったと言います。

そして、当事者本人だけでなく、その当事者の話を聞く立場にとっての表現ということに上岡さんは触れています。暴力のサバイバーの話を聞いていると、こんなことは人に聞かせられない、信じてもらえないと思ったり、打ち明けてくれた相手を守るべく常に気を遣ったりし、結果として孤立していくということが起こるそうです。暴力が怖いのは聞いた側の自由すら奪っていくとおっしゃいます。なので、自分自身が参らないためにも表現していかないと、というのです。

最後に、アサダパーソナリティーが振れた、ダルク女性ハウスでの表現ワークショップの取り組みと、NO-MAでのアール・ブリュット展示で起きている出来事の共通点は、ならではの目線となっていますのでぜひお聴きください。

放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は「福祉の領域を広げる」として椎名保友(NPO日常生活支援ネットワーク) さんをゲストにお招きします。12月11日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。

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