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ラジオ番組「Glow 生きることが光になる」きたやまおさむ氏特別講演「生々しい何かと強迫~なぜ、作品に巻き込まれるのか~」後編

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先週に引き続き、2015年2月6~8日に大津で開催された「アール・ブリュット ユートピアの創造主たち」展での、きたやまおさむさんの特別講演の様子をお届けします。


特別講演の様子

アール・ブリュット作品で、細かいことを繰り返し反復している作品の「繰り返し反復」を強迫と呼んでも良いとしたら、もう一つ違う描写に出会うときたやまさんは言います。これらの作品は、まるで時間が無限であるかのようにゆっくりと時間をかけて繰り返されているように見え、それは限界を知らないというような強迫との出会いとも言えるとのこと。

また、強迫的な表現は「私」の身を守る貴重な防衛である、あるいは橋渡しであると言います。私たちは、何とか橋渡しをして外界と適応せねばならず、規則や秩序、整理、取り繕い、やり直し、穴埋め、隠蔽、修正、時間潰しなどで何とか折り合いをつけていくのだそうです。昔話の「鶴の恩返し」をたとえに出して、具体的にご説明くださいました。何とかして適応的に生きるためには、傷ついた鶴を隠して、それを表に出さないで何とかして羽を抜いて皆さんに喜んでいただこうとする、そういうことをみんなしていると。それが橋渡しであり防衛ということで、この二重性からは誰も逃れられず、その間で生まれるのが芸術というモデルなのだそうです。

アール・ブリュットは何と呼んでいいのかよくわからない作品群だと思っているとのことで、「ネームレス・アート」と呼んだらいいのではないかとも思っているそうです。私たちは分類して安心する部分があるとのことで、一番不安なのは、ここから向こうは汚染されている、ここからこっちはきれいと言われている間の部分だそうです。この部分を心の中に少なくとも置いておけるようになるための時間、これがきたやまさんの考えるアール・ブリュットの意義だそうです。
「アール・ブリュットにより、わからないものを置いておける力が、私たちに与えられることがとても貴重」という言葉が、たくさんの聴者に響いたことが会場の雰囲気からも、講演後に寄せられた感想からも伝わりました。


放送をお聴き逃しの方、カバーされていないエリアにお住いの方も是非Podcastからお聴きください。(音声は、放送後の翌週月曜日に更新されます。※祝日の場合は火曜日)

次週は、2週にわたり特別講演をお届けした きたやまおさむさんの講演終了後のインタビューの様子を放送します。3月20日(金)21:30~21:55 KBS京都ラジオです。お楽しみに。

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